631: 本当にあった怖い名無し 05/01/07 16:52:53 ID:Xk1BFrwc
【おじいちゃん 「今、すごーくいい夢みてたよ。今まで生きてた中で一番幸せな時間だったなー。」僕「どんな?」おじいちゃん「大人になったら教えてあげるよ」→数日後…】の続きを読む
自分が小学生の頃、父の単身赴任中、母が病気で入院したことがあって、叔父の家に1ヶ月ほど預けられた。
その家には、「おじちゃん」という人がよくやってきた。
「おじちゃん」は、近所で一人暮らしをしている老人(60代ぐらい)で、酒やビールと惣菜を数品持参して、叔父と一緒に晩酌をしていた。
その日、「おじちゃん」は酔いつぶれて寝てしまった。
その日、「おじちゃん」は酔いつぶれて寝てしまった。
自分が起こそうとすると、ものすごく嬉しそうな顔をして寝ている。起こすのをためらっていると、「おじちゃん」はぱっと目を開いた。
そして自分の顔を見ると、
「お?おー…、ボクか…。」
と深いため息をついた。
「おじちゃんなー、今、すごーくいい夢みてたよ。おじちゃんが生きてた中で一番幸せな時間だったなー。」
と、まだ酔いが覚めていない赤い顔をほころばせながら言った。どんな夢か聞いてみると、
「ボクには言ってもわからないだろうなー。もうちょっと大きくなったら教えてやるよ。」
と言った顔は本当に幸せそうだった。そして千鳥足で家に帰っていった。
その数日後、叔父が「おじちゃん」の家をたずねると、ひとりで冷たくなっていた。葬儀には近所の人以外、親戚などは誰も来なかったらしい。
「おじちゃん」は60数年の人生よりも、10数分のうたたねで見た夢の方が幸せだったのかと思うと切ない。
つまらん話ですまん。
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